平成29年度インテンシブ生涯教育コース第16回Oncology Seminar合同講演会
川崎医科大学附属病院がんセンター 第16回Oncology Seminar合同講演会
テーマ:抗がん剤による皮膚障害と上手につきあうために
日 時:平成30年3月3日(土)13:30~16:00
場 所:川崎医科大学校舎棟 7階 M-702教室
参加者:91名
座長:川崎医科大学附属病院 薬剤部 薬剤部長 二宮 洋子
川崎医科大学附属病院 栄養部 栄養部長 遠藤 陽子
講演1:「薬剤師の立場から(乳腺甲状腺外科領域)」
川崎医科大学附属病院薬剤部 薬剤師 森田 早貴
講演2:「薬剤師の立場から(消化器外科領域)」
川崎医科大学附属病院薬剤部 薬剤師 村越 由佳
講演3:「看護師の立場から(消化器外科領域)」
川崎医科大学附属病院看護部 看護副主任 矢野 昭子
講演4:「抗がん剤による皮膚障害について」
川崎医科大学 皮膚科学 講師
川崎医科大学附属病院 皮膚科 医長 田中 了
がん医療関係者の生涯教育を目的として開催された。今回は、テーマを「抗がん剤による皮膚障害と上手につきあうために」とし、「薬剤師の立場から(乳腺甲状腺外科領域)」、「薬剤師の立場から(消化器外科領域)」、「看護師の立場から(消化器外科領域)」、「抗がん剤による皮膚障害について」として、抗がん剤による副作用の一つである皮膚障害について、具体的に説明した。講演1・2では、薬剤師から、乳腺外科領域・消化器外科領域の各領域で使用される皮膚障害がおこりやすいとされる抗がん剤が示され、実際に行っている服薬指導や対応について、説明を行った。講演3では、看護師から、抗がん剤による皮膚障害を発症した患者さんの予防的スキンケア等について説明を行った。講演4では、抗がん剤特異的な皮膚障害について、副作用の出ている写真の実例を示し、皮膚障害の予防や、症状がでた後の対応などについて説明を行った。どの講演も来場者にわかりやすく、身近な副作用である皮膚障害の情報を提供するもので、それぞれにおいて活発な質疑応答が行われたことからも、来場者にとって興味深い内容だったと思われ、意義深いものだったと考える。
参加者からは、「皮膚障害は、身近な副作用で興味深く聴講した」「抗がん剤の副作用の皮膚障害によって死亡する例もあることは知らなかったので、勉強になった」「血液データなどの検査結果ばかりを注視するのではなく、皮膚障害(皮膚観察、爪観察)の重要性を学べましたので、その点についてもおろそかにすることのないように、再確認できた」「実際に患者さんにおこっている症状、使用している薬剤であり、とても興味深く、勉強になった」「写真や実際の患者さんの例をあげて頂き、すごくイメージがもてた」など、多くの意見があり、とても有意義なものであったと考える。