第40回愛媛大学医学部附属病院腫瘍センター講演会
(平成30年度第9回愛媛大学がんプロフェッショナル養成インテンシブコース講習会)

日 時:平成31年2月21日(木) 17:30~19:00
場 所:愛媛大学医学部 第2ゼミナール室(総合教育棟2F)
参加者:20名

座長:愛媛大学医学部附属病院 放射線部 准教授 濱本 泰

講演
「異次元の科学性を内包するがん放射線療法BNCT、その魅力を語る」
   大阪医科大学 関西BNCT共同医療センター長 小野 公二 先生

 大阪医科大学の小野 公二先生をお迎えし、「異次元の科学性を内包するがん放射線療法BNCT、その魅力を語る」と題した第40回愛媛大学医学部附属病院腫瘍センター講演会を開催しました。小野先生は、京都大学放射線科教授を退職された後、大阪医科大学・関西BNCT共同医療センター長に就任され、同施設にて中性子を用いた研究や臨床応用をご研究中です。講演では、まず中性子がどのようなものかをご説明され、中性子とホウ素化合物(BSHやBPA)を用いた放射線治療法(中性子捕捉療法;原子炉等から発生する中性子とそれに増感効果のあるほう素との反応を利用して、正常細胞にあまり損傷を与えず腫瘍細胞のみを選択的に破壊する治療法)(Boron Neutron Capture Therapy: BNCT)について概説されました。更に、このBNCTを用い、高度先進医療としてご自身の施設で行われた、難治がんの患者さんへの驚くべき治療成果を、写真で提示し概説されました。また講演の後半では、この理論的背景を独自の研究内容を交え説明されました。 
 聴衆はその驚くべき成果に感銘を受け、BNCTの臨床応用について活発にディスカッションが行われました。

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平成30年度市民公開講座
テーマ:免疫療法とがん治療 ~適切な免疫療法とは~

日 時:平成31年2月17日(日)13:00~15:35
場 所:岡山コンベンションセンター3階 コンベンションホール
参加者:364名

開会挨拶 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 消化器・肝臓内科学 助教 神崎 洋光

13:05~13:35 講演1
「がんと免疫療法 まず知っておきたいこと」
   岡山大学病院 呼吸器・アレルギー内科 講師 市原 英基

13:35~14:05 講演2
「メラノーマと免疫療法」
   岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 皮膚科学 准教授 山﨑 修

休憩

14:15~14:45 講演3
「肺がんと免疫療法」
   岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 血液・腫瘍・呼吸器内科学 助教 二宮 貴一朗

14:45~15:15 講演4
「消化器がんと免疫療法」 
   岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 消化器・肝臓内科学 助教 神崎 洋光

閉会挨拶 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 血液・腫瘍・呼吸器内科学 助教 二宮 貴一朗

 岡山地域の人々にがんと遺伝に関する適切な知識を持ち、がん予防を実装してもらうために市民公開講座を開催しました。当日は364名の聴衆が来場され、各分野の専門家の演者の話を熱心に聴取しておりました。来場者からは、「若い医師たちの講座は特に心強くこれからの医療の現場の日進月歩に期待します」「どのご講演も、大変学ぶことの多い有意義なお話をお聞きすることができました。本当にありがとうございました」等の感想が聞かれました。
平成30年度第21回緩和医療に関する集中セミナー in 香川f0235535_13184757.jpg

日 時:平成31年2月16日(土)8:45~12:45
場 所:高松国際ホテル 瀬戸の間
参加者:92名

「金沢がん哲学外来の活動」
   金沢大学附属病院 緩和ケアセンター 山田 圭輔

「がん患者で認められる睡眠障害とその治療について」
   香川大学医学部附属病院 精神科神経科 助教 石川 一朗

「がん患者の心理と臨床心理士の役割」
   香川大学医学部附属病院 がんセンター 臨床心理士 柘植 薫

「在宅緩和ケアの実際」
   生協みき診療所 所長 田中 眞治
   訪問看護ステーション共生 所長 橋本 志衣

 県内外の病院・施設から、がん医療に携わる多職種の医療人や介護関係者が多数参加し、熱心に講演を傾聴した。講演後の質疑応答でも、各分野の専門家から提供された情報に、講演した講師自身も勉強になったとの声が聞かれた。この種のセミナーが、単なる「学びの場」にとどまらず、多職種間の「交流と情報交換の場となり得ることを実感できる有意義な時間となった。
臨床腫瘍外科学コースセミナー

日 時:平成31年2月4日(月)15:00~16:00
場 所:徳島大学医学部臨床A棟5階 胸部・内分泌・腫瘍外科学医局
参加者:21名

「食道癌に対する低侵襲手術」
   国立がん研究センター中央病院 食道外科長 大幸 宏幸 先生

 食道癌の外科的治療における機能温存手術について講義があった。ここでは臓器鞘という概念が紹介され、これを温存する手術を行うことにより反回神経麻痺の回避や手術の根治性を損なわない低侵襲手術が可能であることを動画やスライドを用いて分かりやすく解説していただいた。また、最新の話題の一つとしてロボット支援下内視鏡下食道悪性腫瘍手術の利点について動画を用いて要点を示していただいた。
 参加者からは「食道癌診療における外科治療の最新の話題について、ハイボリュームセンターである国立がん研究センター中央病院並びに東病院の食道外科長より学ぶ貴重な講義であった」などの感想があった。

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平成30年度がん看護インテンシブコースⅡ
がん高度実践看護師WG講演会 in Tokushima

テーマ:がん治療・療養過程にある小児・AYA世代に対する高度な看護実践
日 時:平成31年1月26日(土)13:00~16:00
場 所:徳島大学構内 藤井節郎記念ホール1F
参加者:34名

「小児・AYA世代のがん医療の現状と対策」
   徳島大学大学院医歯薬学研究部小児科学分野 准教授 渡辺 浩良 先生

f0235535_13030564.jpg「がん治療・療養過程にある小児・AYA世代の子どもに対する
 チャイルド・ライフ・スペシャリストの役割と支援の必要性」
   東邦大学医療センター大森病院
   チャイルド・ライフ・スペシャリスト(CLS) 原田 香奈 先生

「がんの治療を受ける小児・AYA世代の体験と看護の役割」
   京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 准教授
   小児看護専門看護師 松岡 真里 先生

 今回のがんプロの取り組みでは、がん治療・療養過程にある小児・AYA世代のライフステージに焦点をあてた高度な看護実践をテーマに開催致しました。渡辺先生からは、普段の診療経験より浮かび上がる小児・AYA世代のがん医療の現状と対策を講演頂きました。かつては「不治の病」であった小児がんは、集学的治療などにより80~90%は長期生存ができるようになっている一方で、晩期合併症が課題になっている実状についてお話頂きました。またがん罹患数の少ないがゆえにがん対策が遅れているAYA世代の課題について講義頂き、小児・AYA世代に対する医療のあり方を考える機会となりました。原田先生からは、今後活躍が期待されるチャイルド・ライフ・スペシャリストの役割と支援の必要性に関する講演をして頂きました。特に発達課題上の特徴的なさまざまな問題を抱えるAYA世代の人たちに対する関わりについて、多職種連携・協働体制のなかで、子どもに”伝えること”がいかに大事であるか、多くの事例をもとに講演頂きました。また、小児看護専門看護師としての実践活動と、大学教員として教育・研究に携わられている松岡先生からは、CNSとしての立場より、がんの治療を受ける小児・AYA世代の体験と看護の役割について講演頂きました。人生の基盤づくりの時期にがん治療・療養を余儀なくされる子どもたちに対して、子どもの生活・成長発達の軸から看護を考えていくことの重要性について、研究成果や実践事例をもとに講演して頂き、明日の臨床に繋がる多くの示唆を頂きました。
 参加者からは、本講演会に参加することで、「がん看護に対する視野が広がった」「がんに関する知識が増えた」との声が多く、普段若年がん患者の看護で疑問に感じていたことの解決につながるための知識や理解が深まったと思います。